エイプ100で大弛峠から野辺山ツーリング [オートバイのこと]
エイプ100を手に入れた時から、泊を入れたロングツーリングに行こう!と考えていました。
いろいろとコースを考える中で最終的に決めたのは、車両が通行出来る日本最高地点を通過する林道で、山梨県と長野県を大弛峠を越えて結ぶ林道「川上牧丘(大弛峠)線」を踏破するルート。
しかし、この林道は快適な山梨県側(県営林道)に比べて長野県側の路面が非常に悪く、一般車を寄せ付けない極悪路となっているのが特徴です。
20年以上前に通った時の印象が強烈で、是非、再訪したかった林道だったので、地図やネットで現状の情報を集めていました。
でも、小さなバイクでこの峠に向かうには、休日と天候と体調の諸条件が整う必要がありました。
仕事も一段落した9月20日、21日の二日間、天気予報は次第に好天へ向かう予報。
明日だ!とばかりに急遽野辺山に宿を予約し、リュックに冬物の上着や工具にカメラなどの荷物を詰めて、2,365mの最高地点へと向かったのでした。
PHOTO : SONY RX100M2
ポツリと雨が落ちて来た朝6時、この先の天気を気にしつつ自宅を出発し相模湖を目指します。
殆ど休憩をせずR20を西進。
途中、初狩駅でスイッチバックを確認しようと思ったのに失念し通過・・とほほ
R20は大型トラックがガンガン踏んで行きます。このまま延長4キロの新笹子隧道へ突入するか、旧道を登るか・・?
時間もあるので旧道へ・対向車が全く在りません・・
これは正解でした。初めて訪れた笹子隧道は登録有形文化財に指定された構造物で、レトロな意匠が歴史を感じさせてくれます。
笹子隧道(旧甲州街道、笹子峠)
笹子峠を越え、甲府盆地に入る道で気がつけば周囲は秋の気配に・・
塩山で給油と早い昼食の大休憩を済ませ、いよいよ大弛峠アタックとなります。
途中の道沿いには収穫を迎えたブドウが撓わに実っていました。 手を伸ばせば・・イケマせん!
県道219号線をひたすら登り、琴川ダムから先が大弛峠へと続く林道となります。
気になるのは遠くの稜線にかかる雲・・ 降らない事を祈って登り進みます。
自転車仲間は毎年の様にこの峠にアタックしています。登りきる体力が羨ましいなあ・・すごいよ!!
また、MTBで峠越えし新潟まで自走した仲間も居ます。
ワタクシも体調を良くし、痛めた膝を早く直さなきゃ。
MTBで時間をかけてゆっくりと本当にゆっくりと自力で越えてみたい峠道です。
標高もかなり高くなってきたようでエンジンのフケが悪くなってきました。
100ccのエンジンでは3速まで落ちてしまいます。
峠までの残り距離を頼りに、パワーの出る回転数を維持しながら登り進みます。
後半の数キロは観光道路を思わす良好な舗装路でした。
頂上の駐車場に到着すると登山客が沢山。
駐輪場にはトレールバイク、カブ ww、そしてワタクシのエイプ100一台。 そしてサイクリストも何人か!
大弛峠 標高2,365m 車で越えられる峠として日本一の標高ゲットしました!!
そして、いよいよ長野県側へアタックです。 ドキドキ・ワクワク・・w
頂上から数百メートル走っただけで、先ほどの道とは正反対の性格を見せるガレガレな道が現れます。
この先約8キロの区間が有名な大弛峠長野県側のダート区間です。
路面は10センチから20センチはあるような石で全面覆い尽くされています。
石の中には割れた面が鋭利なエッジを見せるものもあり、パンク避けるためにコースを選び、転倒しないようバランスを取るという結構難易度の高いステージとなりました・・
山側の斜面はこのような崩れかけた岩がむき出しになっています。
大雨や地震などで崩落し、鋭利な断面を見せる岩が道路を埋め尽くすのでしょう。
バイクを止め写真を撮っている間も崩落しないかという恐怖感がありましたよ・・・
少しでも気を抜くと岩に足元を取られ、思いどおりのコースをトレース出来ません。
本格的21インチタイヤのトレールバイクだと走破性が高いので安心でしょうが、なんせ12インチタイヤのミニバイク。
ヒヤヒヤ、ドキドキながら悪路を走るという、ダート走行の快感が全身を包みます。
林道もダート区間の半分を過ぎると路面の石も小さくなり、アベレージスピードも少し上がってきました。
それに伴い、木々の背も高くなって来た様子。
この様な自然に囲まれた最高に気持ち良いダートを走れる幸せ ♬
針葉樹と苔が織りなす山深い緑色の世界。 そこを抜ける一本の道。
この林道を切り開いた先人の苦労はどれ程のものだったんだろう・・? 感動と感謝
視界が大きく開けてくるとダート区間も終わりに・・
舗装路がこんなに静かで走り易かったのかと驚きましたよ。
雨に降られる事も無く林道を終え、農村地帯を抜けJR小海線 信濃川上駅へ。
この駅はワタクシが42年前の中学3年生の時に始めてSL撮影旅に来た駅でした。
当時は林業が盛んだった様で、駅の周辺はもっと賑やかだった印象がありましたが、現在は閑散としたローカル駅の佇まいとなっていました。
貨物輸送もなくなり、鉄道の役割が少なくなってしまっているのでしょう。
その昔、小海線で活躍した C56型蒸気機関車が野辺山に保存されています。
当時は、高原のポニーという愛称で親しまれていました。
シーズンオフな野辺山駅前に到着。
久しぶり過ぎて昔のイメージが思い浮かべられません・・w
野辺山宇宙電波観測所の大パラボラをバックにエイプ君のおすましカット w
さあ。今宵の宿へ向かいましょ ♬
野辺山で泊まった宿の裏庭から満天の星空を楽しみました。 天の川がはっきりと見えたことに感動!
RX100M2 をマニュアルモードにし、ISO感度3200、シャッター15秒、F1.8に設定。
三脚が無いので地面に直置きして撮影してみた天の川・・
肉眼に比べ、デジタルカメラだとこんなに写るとは驚き!!
真上に向けて撮影、その1 見上げていると怖いくらいの星の数 ♬ そして、天の川。
真上に向けた撮影、その2 天の川と満天の星空に感動でした ♬
翌日、快晴に恵まれた八ヶ岳の姿に見送られ野辺山の地をあとにします。
清里を抜け、高度をどんどんと下げて行き、韮崎に近づくと気温が急速に上がってくるのを実感。
甲府盆地を走り抜け、富士川となる釜無川と笛吹川を越えると、再び富士五湖方面の山岳路に入って行きます。
富士五湖に着いた頃には富士山は雲の中へ・・
山中湖沿いを抜け三国峠を通るときに富士山の頂上がチラリと顔をだしてくれました。
この二日間で多くの感動を与えてくれた甲斐の国と野辺山の地に感謝です。
この峠を越えれば神奈川県・・ほっとします。 気持ち的には帰り着いた気分でしたね・
夢を叶えてくれた小さなエイプ100と大きな大弛峠。
今度、この地を訪れるのはいつかな??
山小屋に泊まるのも楽しそう ♬
二日間で走った距離が350km。
小さなバイクだと一つ一つが冒険で、楽しい〜
次は、どこに行こうかなあ ♬
ではでは
僕もバイク欲しいなあ~
大弛峠の向こう側があんな道だとは初めて知りました。
あれではロードでは無理ですね。
すばらしい星空、あんな星空もうどれだけ見ていないか...
ありがとうございました。
by val (2014-09-25 08:31)
乗り物が非力だからこそ楽しめる景色であり、道であり、空気感であり
羨ましいです。
しかしあんな大きな岩がゴロゴロしていたとは、MTBで下るにも覚悟が必要ですねw
いい旅しましたね!
by モリ (2014-09-25 11:30)
>valさん、
初めてここを通った時、峠の山梨県側と長野県側でこんなにも違うのかと驚きました。
それから20年経っても全く変わっていない風景に再び驚きです。
野辺山の夜空を楽しむだけの旅でも十分な価値がありますね。
by seiya (2014-09-25 20:28)
>モリさん、
ミニバイクで大変な思いをしながらの旅でした。
その分、達成感がありますね。
ガレガレの林道はまるで河原の様でした。
長野県側からでも、いつかはMTBで越えてみたいものです。
by seiya (2014-09-25 20:31)
この距離で、これだけいろいろと楽しめるって、やっぱり恵まれてますよねw。
笹子峠は 去年、一昨年と入口にバリケードがあって入らずじまい、
今年は待ち合わせ時間を 早めにしていたので、スルーしてしまいました。
大弛は、 ね、シクロが欲しくなるでしょww!
さて、来年は・・・
by BABU (2014-09-27 22:50)
>BABUさん、ミニバイクで野辺山までだと走り甲斐がありますね。
大弛峠はMTBがベストな印象でした。
近くの中津川林道もいつかは行きたいところでよ。
by seiya (2014-09-28 17:51)